朝4時に起き、アンコールワットで初日の出、初詣に行ってきました。
1月1日の朝。
昨日午後9時にベットにはいったはずなのに、あまりゆっくり眠れませんでした。一匹の蚊との闘いと、前回のブログで書いた、久々の東南アジアの洗礼を受けて心も体もヘトヘトです。
アンコールワット
早朝4時半にTukTukドライバーに迎えに来てもらい、アンコールワットに行きます。
夜明けまではあと1時間ほどありました。サンライズのベストスポットとガイドに紹介され、アンコールワットの池に座りました。すぐにぞくぞくと人が集まり始め、わりとたくさんの人がいました。
アメリカ人の観光客が飴をくばってる。なんや!(笑) 僕のいとこの会社がつくった飴ですって。
ステレオタイプのアメリカ人。(笑)
一応日の出まで待っていたのですが、あたりが完全に明るくなるまでもう座ってられなかったわたしは、まだあたりが薄暗い中、ずんずんアンコールワットの中へと進んでいくことにしました。
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おおよそ12世紀頃に建てられた遺跡。900年もの前の建造物です。
建設された理由は大きく分けると次の二つです。
- 王位を継いだことを国民に知らせるため
- 神々と交信するため
アンコールワットが建設されたシェムリアップ地域はアンコール王朝の王都であり、たくさんの寺院が建てられています。
アンコールは政治だけでなく宗教上の聖都としても機能しており、この聖地を治める王は前王よりも壮大な寺院を建設し、国民に王位に就いたことを伝える儀式を行うことが恒例となっていました。
また、寺院は王の権力を示すだけでなく、神々と交信する神聖な場所でもあります。スーリヤヴァルマン二世は、アンコールワットを建設して独自の宇宙観を表現し、王権を神格化しました。宗教と政治が強く結びついていたんですね。
また、アンコールワットは政治的・宗教的な施設でありながら、スーリヤヴァルマン二世を埋葬する墓でもありました。これは死後に王と神が一体化するデーヴァ・ラジャ(神王)思想に基づいたものでした。16世紀後半に仏教寺院に改修された歴史を持っているため、現在では上座部仏教の寺院として扱われています。
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どこへ旅行するときも、あまり下調べをするのが好きではないです。
だから、この日の朝も、この中央祠堂が6:40から一般公開になるのは、他の観光客から聞きました。ちなみに12歳以下のこどもは宗教的な理由から入場禁止されている神聖な空間です。
中央祠堂
これは古代インドの思想に出てくる神々の住む山「須弥山(メール山)」を模しており、中央祠堂には黄金のヴィシュヌ神が祀られていました。スーリヤヴァルマン二世はこの祠堂内で神と対話していたそうです。
約400年前に宗教改革が行われて以降、中央祠堂にはヴィシュヌ神ではなく仏陀が祀られています。
第三回廊はアンコール王朝時代、王だけが踏み入ることを許された神聖な場所です。王が神々と対話をしたと言い伝えられている場所であり、現在もアンコールワットで最も神聖な場所となっています。
そのため、一度に入場できる人数は100人までとなっており、さらに1ヶ月に4日ほどある仏教の日や宗教の特別な行事がある日は入場できません。
そのような特別な場所である第三回廊は、特に見どころがあります。中央祠堂の外壁に彫られたアンコールワット一美しい女神像やシェムリアップ地区一の高さから見るアンコールワットなど、当時の王だけが見られた芸術・景色を堪能できます。
第三回廊の階段は70度とかなりの急勾配になっています。かなり怖いですので、しっかりと手すりをつかんで階段を登りました。
760mに渡って物語が彫刻されている第一回廊は、アンコールワットの歴史的価値を高めているものの一つです。レリーフは絵巻物語のようになっており、順番に読み進めていくと一つの物語が完結するようになっています。
入場順路順に歩くと
- ヒンドゥー教神話の源になったインドの叙事詩『マハーバーラタ』
- スールヴァルマン二世の軍隊の行進
- 死後の世界を表現した『天国と地獄』
- ヒンドゥー教の天地創世神話『乳海攪拌(にゅうかいかくはん)』
- ヴィシュヌ神と阿修羅の戦い
- クリシュナと阿修羅の戦い
- アムリタをめぐる神々と阿修羅の戦い
- 古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』
このあたりの情報は国立博物館で知りました。前回のブログにも書きましたが、かなりおすすめです。
わたしはここで、白装束の日本人2人になんどかすれ違いました。東西南北4方向に祭られた仏陀。
時計回りでひとつひとつ回りました。祭壇(?)の前では靴を脱ぎました。これがカンボジア仏教の礼儀の様です。
お祈りをし、少しだけ瞑想をすることにしました。
目の間や頭全体がピリピリとするような不思議な感覚がありました。
…
わたしはここに瞑想をしに来たのかも。
この感覚を長い間忘れていました。
新年の新しい気持ちで、今年も楽しく生きるぞ!パワフルなエネルギーを受け取る旅となりました。
まとめ
アンコールワット参拝を終え、TukTukドライバーにホテルへ連れて行ってもらい、遅めのブランチを終え、空港に向かうことにしました。
そのブランチ、短い滞在でしたがはじめて入ったカフェのエスプレッソがかなりおいしくここに通っていました。
カンボジアでは1970年~1993年まで内戦がありました。その内戦の中では地雷も使われかなりの民間人が犠牲になりました。内戦が終わってから世界各国がこの歴史的建造物を守るため、世界各国のチームが保護・修復を担ってきました。
そういった背景もあり、ヨーロッパ式のおいしいエスプレッソ文化が発展していったのかと思います。おそらくいまでもエスプレッソカフェ文化はローカルには浸透せず、この世界遺産を訪れる観光客によって守られていくでしょう。こういう期待していない発見はかなり嬉しいですね。
この内戦のことを知ることになったきっかけが、アンコールワットの遺跡群にあるいくつものお寺、そして有名なアンコールトム、アンコールワットの入口に伝統的な音楽を弾いているグループが必ずいます。独特なメロディー美しい弦楽器、太鼓の音がとても心地いいです。美しいメロディに魅了されてしまいました。そこで目にしたサインには内戦後の地雷の被害にあった負傷者グループが奏者だということ。
なんとも複雑な気持ちになりました。こんなとき、何とも言えない切ない気持ちになりますね…。複雑な感情を噛みしめる…そんなことがたくさんあった旅だったな。
この旅を通して、感情ローラーコースター。色々な出来事や、歴史的建造物に触れ、色んな感情が溢れてきました。
人類はいつ…?国で人々を区別したり、性別、人種で人々を分けることをやめるのでしょうか?
いよいよ破壊の星、冥王星がみずがめ座に入ります。愛のみずがめ座の時代(風の時代)と呼ばれていますね。この200年で国境が溶けるらしいです!!!
愛の時代がはじまり、すべての人が生まれた環境にかかわらず幸せな人生をこの美しい地球で過ごせますように。
Love and Lights ♡ Ayano
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